警備員ブルース|人生の波止場から響くもの

警備員になろうかな、と思ったらまず読んでください。 実体験者が現場で出会った人間たちを、本音で語る警備員の実情。

警備員物語100

警備員とカスハラ問題|2026年10月義務化で現場はどう変わるのか

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2026年10月1日から、企業にはカスタマーハラスメント対策が義務化される。
これは現場で働く人を、会社として守る仕組みを作れ、という流れだ。
厚生労働省は、顧客などの言動が社会通念上許容される範囲を超え、
労働者の就業環境を害するものをカスハラと位置づけ、電話やSNS上の行為も対象に含めている。
東京都でも2025年4月からカスタマーハラスメント防止条例が施行され、暴言やつきまとい、
名指し中傷などへの社会的な警戒は一段強まっている。

警備員は、とくにこの問題と無縁ではない。
道を聞かれる。
苦情をぶつけられる。
通れないことに腹を立てられる。
工事の説明を求められる。
しかも、こちらは現場の全情報を持っているわけではない。

それでも最前線に立たされる。
だからこそ、2026年10月の義務化は、警備員の仕事にとってかなり大きい。

警備員はなぜカスハラを受けやすいのか

警備員は、現場の「顔」になりやすい。
工事の責任者ではなくても、通行人から見れば、そこに立っている警備員が窓口になる。

警備員は現場の矢面に立たされやすい

交通誘導の現場では、通れないこと、不便なこと、待たされること、その不満が全部こちらに飛んでくる。本来なら施工会社や発注者に向かうべき文句まで、警備員が受けることは珍しくない。

「分からない」が許されにくい仕事でもある

現場の全体事情を知らないことは普通にある。
だが通行人からすると、「立っている以上、何でも知っているはずだ」と思われがちだ。
そこで「分かりません」と答えた瞬間、急に態度が変わる人がいる。ここにカスハラの入口がある。

私自身が遭ったカスハラ体験

これは実際に、私が経験した話だ。

ある時、若い通行人に、急に増えた別の通行人のことや外国人のことを聞かれた。
しかし、こちらには事情が分からない。だから、分からないと答えた。
すると今度は名前を聞かれた。
その後、会社に電話が入り、「警備員とぶつかった。謝罪してほしい」と言われたと、
管制の人から伝えられた。
もちろん、そんな事実はない。こちらははっきり「そのような事実はありません」と返した。

さらに管制の人は、今は町の至る所に監視カメラがあることを伝え、
彼が言ったことが事実ならば、証拠の映像を探す、と言った。
すると電話してきた相手は、「間違いだった」と言ってきたらしい。
それで話は収まった。
何せ、私がぶつかったという事実はないのだから、
私と彼が映っている映像があっても、ぶつかる場面は絶対にない。
明らかに彼の捏造である。
これがカスハラでなくて何なのか?

これは明らかにカスハラだったと思う

この件のいやらしいところは、ただの勘違いでは済まない点だ。
名前を聞き出し、会社に電話し、虚偽の内容で謝罪を求める。
これは、現場で働く者に対する圧力であり、立場を利用した嫌がらせに近い。

厚生労働省の資料でも、要求に理由がないもの、不当な損害賠償要求、脅迫・侮辱・威圧的言動、継続的・執拗な言動などは、カスハラの典型例として示されている。
内容だけでなく、手段や態様が行き過ぎていれば該当し得る。

カスハラと正当な苦情の違いとは

ここは大事だ。
何でもかんでも「カスハラだ」と言えばいいわけではない。

正当なクレームは別物

工事の案内が不十分だった。
誘導が分かりにくかった。
危ない対応があった。
こうした指摘は、正当な苦情である可能性がある。

東京都も、条例の適用にあたっては、正当なクレームなど顧客の権利を不当に侵害しないよう留意する必要があるとしている。

虚偽・威圧・人格攻撃は線を越えている

一方で、事実をねじ曲げる、必要以上に謝罪を迫る、長時間拘束する、名札や名前を悪用する、会社に過剰な圧力をかける。
こうなれば、もう「意見」ではない。
労働者の就業環境を害する行為だ。

2026年10月義務化で会社はどう変わるのか

2026年10月1日からは、事業主はカスハラ防止のための措置を必ず講じなければならない。
厚生労働省は、企業に対して、カスハラに毅然と対応し労働者を保護する方針の明確化、
対処方法の周知、相談体制の整備などを求めている。

会社は「警備員を守る姿勢」を明文化する必要が出る

これまでは、現場で何かあっても
「まあ、うまく流して」
「相手を刺激しないように」
で終わる会社もあった。

だが今後は、それでは済みにくい。
会社として「不当な要求には屈しない」「労働者を守る」と打ち出す必要が出てくる。

相談窓口や報告ルールが整いやすくなる

現場でトラブルが起きた時、誰にどう報告するのか。
録音やメモはどう残すのか。
相手の言動をどう共有するのか。
こうした流れが整うだけでも、現場の安心感はかなり違う。

管制や内勤の対応も問われる時代になる

警備員本人だけに耐えさせるのではなく、
管制や上司がどう受け止め、どう守るか。
ここが今まで以上に重要になる。

警備員が現場で自分を守るためにできること

制度が変わっても、現場で最初に対応するのは結局こちらだ。
だから、自分を守る基本も持っておきたい。

1. 相手と無理に言い争わない

正面から感情でぶつかると、話がこじれる。
まずは落ち着いて、できる範囲だけ答える。
分からないことは、分からないでいい。

2. 名前を聞かれても会社ルールで対応する

個人名をしつこく聞かれる場面はある。
その時は、会社のルールに従う。
独断で余計な個人情報を出さないことが大事だ。

3. 事実を短く、正確に記録する

日時、場所、相手の特徴、言われた内容。
あとで話がねじ曲がることがあるから、簡単でも記録を残しておく。
これは自分を守る盾になる。

4. 監視カメラや第三者の存在を意識する

私の体験でもそうだが、
今は街のあちこちにカメラがある。
虚偽の訴えは、証拠の前では崩れやすい。

カスハラ対策が進むと警備の仕事は少しまともになる

警備員という仕事は、社会に必要なのに、軽く見られやすい。
だが、現場の最前線に立つ人間を守れない会社は、これからますます苦しくなる。

2026年10月の義務化は、警備員にとって
「我慢しろ」から
「会社が守るべき存在」へ
少し流れを変えるきっかけになるはずだ。

もちろん、法律ができたから急に全部よくなるわけではない。
だが、少なくとも「それはカスハラです」と言える土台は強くなる。

警備員の仕事を探すなら、会社の体質も見たほうがいい

これから警備員として働く人、あるいは今の現場に疲れている人は、時給や勤務地だけでなく、
トラブル時に現場を守る会社かどうかも見たほうがいい。

  • 管制がちゃんと話を聞くか
  • クレーム時に頭ごなしに現場を責めないか
  • ハラスメント対応のルールがあるか
  • 教育が雑ではないか

こういう差は、働きやすさに直結する。

警備の仕事は、現場によって当たり外れが大きい。
だからこそ、今よりまともな会社を探すことには意味がある。
カスハラに泣き寝入りしないためにも、求人選びは大事だ。
下の求人比較や応募先もチェックして、自分を守れる職場を探してほしい。

-警備員物語100

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再起プランナー。現在、現役警備員として働きながら、自らの再起を模索中!

元広告代理店勤め、フリーランスプランナーへ。店舗経営(DJバー)を経て、事業に失敗。

その後、地方ホテル支配人、配送、飲食、施設警備、交通誘導など、さまざまな現場仕事を経験する。

現在は交通誘導警備の現場に立ちながら、仕事の厳しさ、人間模様、収入、失敗談、そして現場で見つけた小さな希望を「警備員ブルース」に記録しています。

人生は、思いどおりにいかなくなってからも、続く。

失業した人、仕事に行くのがつらい人、60代からの働き方に迷っている人へ。成功者の上から目線では全くなく、現場で働く一人として、警備員という仕事の現実と、人生をもう一度立て直すためのヒントを届けます。

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