
「警備員って、立っているだけでしょう。」
確かに、秋、冬ならまだそう見えるかもしれない。
しかし、夏の警備員は立っているだけではない。
役目の人や車安全を背負っている。
それも、命を守るための重荷を。
最近の夏は灼熱、命がけと言っても過言ではない。
夏になると荷物が一気に増える~。。
六月を過ぎる頃から警備員のリュックは気温が高まるほどに、急に重くなる。
暑さ対策の荷物が増えるのだ。
制服。ヘルメットならまあいいさ。
それに、誘導棒。手袋。普段使っている道具はチョロイもんだ。
加えて、雨具。
これだけでも結構ある。
さらに夏になると、ここへ空調服が加わる。
最近では空調服は必需品だ。
ファン付きの服を着なければ、炎天下では本当に危険である。
ところが、この空調服。
一方、服自体は軽いが、バッテリーは意外に重い。
また、予備バッテリーまで持つ人もいる。
これだけでも結構な重量になる。
水は命、もっと重いものが、水である。

ところで、夏になると私は凍らせたペットボトルを持っていく。
また、500ミリリットルを3本は最低でも欲しい。
5本持っていくという人もいた。
調べるに、1本は約530グラムです。
3本で約1.5キログラム。
5本なら2.5キログラムを超える。
これに空調服やバッテリーを加えると、軽く2.5~3キログラム。
さらに弁当や着替えまで入れば、もっと重くなる。
「たった3キロ。」
と思うかもしれない。
では、鉄アレイをリュックへ入れて通勤してみてほしい。
毎日である。
駅まで歩く。
電車へ乗り、乗り換え、あるいはバスへ。
降りて、また歩く。
現場へ着く頃には、それだけで汗だくになる。
キャリーカートという選択も、難題がある、が!
最近はキャリーカートを使う警備員も増えた。
確かに楽だ。
肩への負担も少ない。
腰にも優しい。
私も「いいな」と思う。
しかし、東京の現場はそう簡単ではない。
階段。
エスカレーター。
混雑した駅。
満員電車。
乗り換え。
キャリーを持ち上げるたびに、
「どっちが楽なんだ?」
と思うこともある。
結局、リュックを背負う人も多い。
これが夏の現実である。
あの熱中症に陥った日の悪夢

私は数年前、本当に熱中症になった。
現場で立っていた。
暑い。
汗が止まらない。
すると急に身体がおかしくなった。
フラッとする。
足が真っすぐ出ない。
歩こうとしても、歩けない。フラフラ千鳥足のよう。
話そうとしても、ろれつが回らない。
スビバセーーン
自分では大丈夫だと思っていた。
しかし周囲の警備員が異変に気づいた。
隊長へ連絡。
支店へ連絡。
やがて支店長が車で迎えに来てくれた。
冷房の効いた車内へ乗せられ、
「何もしゃべらなくていい。」
そう言われた。
そしてOS-1(医療的な水分補給ドリンク→強いポカリスェットみたいな飲料)を飲まされた。
今思えば、けっこう危なかった。
もしあのまま我慢していたら。
もし誰も気づかなかったら。
そう思うと、少し怖くなる。
自分だけの問題ではない
熱中症は本人だけの問題ではない。
警備員が倒れれば、その現場は人員不足になる。
ヘタすれば工事は止まる。
工事会社へ迷惑がかかる。
交通にも影響が出る。
だから、水を持つことは贅沢ではない。
空調服を着ることも甘えではない。
命を守るための装備なのである。
重いのは荷物だけじゃない
夏のリュックは重い、マジで重い。
肩も痛いし、腰も疲れる。
だが、私は背負う。
その重さは、仕事の遂行のため、そして命の重さだ。
「今日は、いや今日も、荷物が重いな。」
そう思いながら駅まで歩く。
しかし、現場へ着けば、そのペットボトルが乾く前の自分を救う。
空調服が温度を外へ掃き出し、体温を下げてくれる。
大したことはないけど、ないよる遥かに快適!
そう考えると、この重さも、まあ悪くない。重いけど!
夏に動く警備員の皆さまへ
これから警備員を始める人へ。
夏は想像以上に厳しい。
荷物も増える。
体力も奪われる。
だから無理をしないでほしい。
水分は十分に持つ。いざというときのため、十二文に。
空調服は、充電をたっぷりとしておく惜しまない。
塩分も補給する。
塩分補給飴のあるが、岩塩をビニールケースとかに入れて持参するといい。
岩塩はスーパーで売っているよ。
そして、現場でもしも、もしも!!もしも!!!のことが
少しでも異変を感じたら、遠慮せず警備仲間へ伝える。
「まだ大丈夫。」
この言葉が、一番危ない。
さらに、私は一度熱中症で倒れかけた。
だから言える。
夏のリュックは重い。
その重荷が、今日も私たちの命を守ってくれているのである。
