警備員ブルース|人生の波止場から響くもの

警備員になろうかな、と思ったらまず読んでください。 実体験者が現場で出会った人間たちを、本音で語る警備員の実情。

警備員物語100

【警備員物語90】警備員から転職するなら何がいいんだ?60代から狙える仕事

投稿日:

警備員を辞めたい。

では、辞めて何をするのか。

ここで話が止まる。

「警備員を辞めたい」で検索すれば、辞め方はいくらでも出てくる。しかし私のような60代にとって、本当に難しいのは退職届を書くことではない。

その翌月から、何をして食っていくか。

こちらである。

私は59歳で警備員になった。現在64歳。警備員歴も六年目に入った。

最近は、交通誘導の仕事をしながら、次の仕事をかなり真剣に考えている。

マンション管理員にも応募した。

面接にも行った。

そして落ちた。

人生は、なかなか検索結果の1ページ目のようにはいかない。

そこで今回は、私自身の問題として考えてみたい。

警備員から転職するなら、何があるのか。

特に50代後半から60代。

体力は若いころほどない。しかし、まだ働かなければならない。できれば警備より身体を削らず、これまでの経験も多少は生かし、長く続けられる仕事がいい。

そんな都合のいい仕事があるのか。

探してみよう。

警備員を辞めたい60代が転職先に求める条件とは?

若いころの転職とは、条件が変わった。

20代なら、

給料を上げたい。

出世したい。

専門性を身につけたい。

大企業へ行きたい。

そんな転職もあるだろう。

64歳の私は違う。

もちろん金は欲しい。

大変欲しい。

しかし、それと同じくらい、

身体を壊さずに働けること。

これが重要になった。

さらに考えると、私が次の仕事に求める条件は、おおむね次のようになる。

  • 60代でも採用の可能性がある
  • 未経験からでも始められる
  • 警備員の経験を多少なりとも生かせる
  • 真夏・真冬の屋外勤務を減らせる
  • 勤務地がある程度固定される
  • 通勤時間を短くできる
  • 65歳を過ぎても続けられる可能性がある
  • できれば身体より経験を使う仕事

書いてみると、ずいぶん注文が多い。

求人を出す側から、

「じゃあ、あなたは何を提供してくれるんですか」

と言われそうである。

ごもっとも。

だからこそ、自分がこれまでやってきたことも棚卸しする必要がある。

警備員から転職するとき「警備しかできない」と考えない

長く警備をやっていると、自分自身を、

「警備員」

という一つの肩書だけで見てしまうことがある。

だが、警備員として働いて身についたものは、誘導棒の振り方だけではない。

時間を守る。

現場のルールを守る。

周囲を見る。

危険を予測する。

人に声をかける。

クレームにも対応する。

初めての現場へ行く。

初対面の人間と仕事をする。

立場の違う人たちの間に入る。

報告する。

異常に気づく。

これは転職するときにも使える。

問題は、

「警備員をやっていました」だけで終わらせないことだ。

「警備員だから何もできない」ではない。

警備員をやった結果、何ができるようになったのか。

そこまで言葉にして、初めて職歴になる。

私自身、マンション管理員の面接に落ちて、そのことを少し考えるようになった。

警備員からマンション管理員への転職は相性がいい?

まず私が実際に応募した仕事。

マンション管理員。

これは警備員からの転職先として比較的イメージしやすい。

受付。

巡回。

点検。

清掃。

居住者対応。

業者対応。

報告。

警備経験と重なる部分がある。

特に施設警備を経験している人なら、巡回や受付、異常の確認など、説明しやすい経験もあるだろう。

そして交通誘導警備員の私からすると、

勤務地が固定される。

これが大きい。

「明日はどこですか」

と毎日前日の勤務指示を待たなくていい。

これは魅力だった。

だから私は実際に応募した。

そして、

落ちた。

世の中、そう簡単にはいかない。

マンション管理員は警備員とは違う「サービス業」だった

前回書いたが、面接で採用担当者から言われた言葉がある。

「管理人はサービス業なんですけど」

この一言が残った。

私はマンション管理員を、

「警備員の次の仕事」

として見すぎていたのかもしれない。

しかし実際には、居住者とのコミュニケーションが重要になる。

つまり、

「異常はないか」

という警備員的な視点だけでは足りない。

「居住者が気持ちよく生活するために何ができるか」

という視点が必要になる。

逆に言えば、接客経験のある警備員なら、それを強みにできる可能性もある。

私は昔、営業もした。

店も経営した。

ホテルでも働いた。

本来なら、こちらをもっと前面に出すべきだった。

落ちてから分かった。

面接というものは、終わったあとに名回答が続々と浮かんでくる。

警備員からビルメンテナンス・設備管理へ転職する

次に考えられるのが、

ビルメンテナンス・設備管理。

ビルや商業施設などの設備を点検・管理する仕事である。

警備員と同じ建物の中で働く仕事でも、役割は違う。

設備管理なら、電気、空調、給排水、防災設備などの知識が必要になる職場もある。

ここは完全未経験だと勉強が必要になる。

しかし逆に言えば、資格を取ることで、

「ただの64歳」から「資格を持った64歳」へ変えられる可能性がある。

これはシニア転職では重要ではないかと思っている。

年齢は若返らない。

履歴書の生年月日も書き換えられない。

ならば、

年齢以外の欄を増やす。

そういう考え方もある。

警備員から施設管理・公共施設スタッフへ転職する

施設管理や公共施設の運営スタッフも候補になる。

文化施設。

公共ホール。

スポーツ施設。

地域施設。

こうした場所では、受付、利用者対応、巡回、簡単な事務、施設運営など、複数の仕事を担当することがある。

警備員としての安全意識に加えて、

接客。

電話。

簡単なパソコン操作。

利用者対応。

こうした経験があれば、つながる可能性がある。

私は、こういう仕事にも興味がある。

理由は単純で、

「警備するだけ」ではなく、人と場所の運営に関われるからだ。

これまで広告、店、ホテルなどを経験してきた私には、むしろこちらのほうが合う可能性もある。

警備員から清掃の仕事へ転職するのはどうか

清掃も60代の求人を比較的見かける仕事の一つである。

マンション。

オフィス。

ホテル。

商業施設。

病院。

仕事そのものは分かりやすい。

一方で、

「警備より楽だろう」

と簡単に考えるのは危険だと思う。

清掃も身体を使う。

立つ。

歩く。

しゃがむ。

運ぶ。

時間内に一定の作業を終わらせなければならない。

だから重要なのは職種名ではなく、

実際の作業量と勤務時間を見ること。

「屋内だから楽」

とは限らない。

これは警備員にも同じことが言える。

警備員からドライバーへ転職する選択肢

運転が苦にならない人なら、

ドライバー系も候補になる。

配送。

送迎。

ルート配送。

福祉施設などの送迎。

ただし、これも仕事によって負担が大きく違う。

荷物の積み下ろしがあるのか。

長時間運転なのか。

時間指定が厳しいのか。

人を乗せるのか。

60代なら特に、

「運転できる」だけではなく、「毎日その勤務を続けられるか」

を見る必要があると思う。

私自身、配送の仕事をした経験がある。

だから、運転するだけの仕事ではないことも知っている。

警備員から事務職へ転職できるのか?

事務職も考えられる。

しかし60代・未経験から一般事務一本で探すとなると、簡単ではないだろう。

ここで考えたいのは、

自分の過去の職歴と組み合わせること。

たとえば、

現場経験+事務。

接客経験+事務。

施設経験+事務。

営業経験+事務。

私なら広告や企画、営業の経験もある。

警備員になる前の職歴まで含めれば、単純な「64歳・警備員」ではない。

転職では、

直近の仕事だけが自分のすべてではない。

これは忘れないほうがいいと思う。

60代の警備員なら「施設警備へ移る」方法もある

そもそも警備業界を完全に辞めなくてもいい。

交通誘導がきついなら、

施設警備へ移る。

これも一つのキャリアチェンジである。

屋外の交通誘導と屋内中心の施設警備では、働き方がかなり違う。

もちろん施設警備にも夜勤、長時間勤務、立哨、巡回などの負担はある。

「施設警備なら楽」と一括りにはできない。

それでも、

真夏の炎天下。

真冬の道路。

毎日の現場変更。

これらがつらい人には、検討する意味はある。

私は施設警備も経験した。

だからこそ、

警備員を辞める前に、警備の種類を変える

という選択肢も残しておきたい。

警備員から便利屋・自営業という道はあるのか

そして最近、私はもう一つ考えている。

雇ってもらうことだけが転職なのだろうか。

私は以前、自分で店を経営した。

失敗した。

だからこそ、今度は大きな固定費を抱える商売はしたくない。

店舗を借りる。

内装工事をする。

設備を買う。

人を雇う。

借金する。

客が来なくても家賃が出ていく。

もう、あれは怖い。

しかし、

一人で始める。

店を持たない。

大きな在庫を持たない。

固定費を極力増やさない。

仕事が入ってから動く。

そんな小さな自営ならどうだろう。

実は私は、短期間だが便利屋のような仕事をしたこともある。

ここには、警備員からの転職とは別の可能性があると思っている。

これは今後、別の記事で詳しく書いてみたい。

警備員からの転職先は「楽そう」で選ばない

いろいろ挙げてきた。

マンション管理員。

ビルメン・設備管理。

施設運営。

清掃。

ドライバー。

事務。

施設警備。

そして自営。

だが私は、

「一番楽な仕事はどれか」

という探し方は、あまりしたくない。

楽そうに見えて、やってみたらきつい仕事はいくらでもある。

私が店を始めたときだって、カウンターの向こうで好きな音楽を流していればいいと思っていたわけではないが、それでも実際の経営は想像以上だった。

仕事は外から見ただけでは分からない。

だから60代の転職では、

何が楽かではなく、何なら自分が長く続けられるか。

こちらを考えたい。

60代の転職で私が重視したい5つのこと

今の私なら、次の仕事を見るときに五つ確認する。

①身体への負担

10年続けられるのか。

②通勤

片道何時間もかけていたら、それだけで消耗する。

③勤務時間

早朝、夜勤、長時間拘束がどの程度あるのか。

④これまでの経験

自分の過去を捨てずに使えるか。

⑤65歳以降

採用されることだけではなく、その後も続けられるのか。

若いころなら、

「面白そうだからやってみる」

でもよかった。

今は、

採用されたあとを考える。

これが大事だと思う。

警備員から転職するなら「自分は何者だったか」を掘り返す

私は警備員である。

しかし、

警備員だけではない。

広告の仕事をしていた。

企画をした。

営業もした。

店を経営した。

ホテルで働いた。

配送もした。

便利屋のような仕事もした。

失敗した。

辞めた。

辞めさせられたこともある。

そして59歳で警備員になった。

履歴書にすると、

「落ち着きのない人ですね」

と言われるかもしれない。

しかし64歳になった今は、少し違う見方もしている。

全部、材料ではないか。

広告を知っている。

商売を知っている。

接客を知っている。

現場を知っている。

失敗も知っている。

警備員を六年近くやった。

だったら、それらを組み合わせて次を作ればいい。

64歳、警備員からの転職はまだ終わっていない

マンション管理員の面接には落ちた。

これは事実である。

だからといって、

「やっぱり警備員しかない」

とは、まだ決めたくない。

明日はまた警備へ行くかもしれない。

誘導棒を持つ。

車を止める。

歩行者に頭を下げる。

そして帰ってきたら、求人を見る。

ブログを書く。

自営について調べる。

何かできないか考える。

少々みっともなくてもいい。

64歳なのだから、格好をつけている時間もそれほどない。

警備員から転職するなら何がいい?

今の私には、まだ一つの答えはない。

マンション管理員かもしれない。

施設管理かもしれない。

資格を取って設備管理へ行くのかもしれない。

小さな自営を始めるのかもしれない。

あるいは、しばらく警備員を続けるのかもしれない。

ただ、一つだけ決めている。

「警備員しかない」と、自分で自分の道路を通行止めにはしない。

六年近く、私は人や車を誘導してきた。

右へ。

左へ。

少々お待ちください。

どうぞ。

そろそろ自分にも、誘導棒を振ってみようと思う。

行き止まりなら、戻ればいい。

不採用なら、別へ行けばいい。

雇ってもらえなければ、自分で小さく仕事を作る方法だって考えてみる。

64歳。

警備員。

次の現場は、

まだ決まっていない。

だからこそ、

少し面白くなってきた。

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再起プランナー。現在、現役警備員として働きながら、自らの再起を模索中!

元広告代理店勤め、フリーランスプランナーへ。店舗経営(DJバー)を経て、事業に失敗。

その後、地方ホテル支配人、配送、飲食、施設警備、交通誘導など、さまざまな現場仕事を経験する。

現在は交通誘導警備の現場に立ちながら、仕事の厳しさ、人間模様、収入、失敗談、そして現場で見つけた小さな希望を「警備員ブルース」に記録しています。

人生は、思いどおりにいかなくなってからも、続く。

失業した人、仕事に行くのがつらい人、60代からの働き方に迷っている人へ。成功者の上から目線では全くなく、現場で働く一人として、警備員という仕事の現実と、人生をもう一度立て直すためのヒントを届けます。

失敗しても、人生はそこで終わらない。
現場仕事を「人生の再起の入口」に変える、再起プランナーとして発信しています。

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