警備員ブルース|人生の波止場から響くもの

警備員になろうかな、と思ったらまず読んでください。 実体験者が現場で出会った人間たちを、本音で語る警備員の実情。

警備員物語100

【警備員物語57】60代から警備員になれるのか?――64歳、現役警備員の俺が答える

投稿日:

「60歳を過ぎてからでも、警備員になれるのか?」

結論から書く。

なれる。

というより、俺が今64歳で、現役の警備員として働いている。

そして現場には、俺と同年代の警備員が結構いる。

60代は珍しくない。

もっと上の年代だっている。

警備員という仕事について、俺はこのブログで「暑い」「寒い」「辞めたい」など、散々書いてきた。

だから今回は、いいことばかりを書くつもりはない。

それでも、

「60代になって仕事が見つからない」
「未経験でも警備員になれるのか」
「年齢で落とされるんじゃないか」

と心配している人には、伝えておきたい。

60歳を過ぎていても、チャンスはある。

これは求人広告の話ではない。

実際に64歳で誘導棒を振っている俺の話だ。

警備員の世界では、50歳が若く見えることがある

警備の現場に長くいると、年齢感覚がおかしくなることがある。

新しく入ってきた警備員を見て、

「この人、若いな」

と思う。

話をしてみる。

「おいくつなんですか?」

「50です」

50歳。

世間一般の会社なら、完全にベテランの年齢だろう。

だが警備の現場では、

「おお、若いじゃないか」

となったりする。

それくらいシニア層が多い。

もちろん20代、30代、40代の警備員もいる。

若い隊員が中心の会社もあるだろう。

しかし少なくとも俺が見てきた現場では、50代、60代はごく普通に働いている。

だから、

「もう60歳だから警備員にもなれない」

と最初から諦める必要はない。

俺が今の警備会社に入ったのは59歳だった

俺が現在の警備会社に入ったのは59歳のときだ。

そして、

あれよ、あれよという間に5年以上が過ぎた。

現在64歳。

まもなく65歳になる。

59歳で入社したころ、

「この仕事を5年以上もやるのかな」

なんて考えていたかどうか、もう覚えていない。

だが、気づけば続いている。

交通誘導。

建築現場。

電気工事。

道路工事。

イベント。

いろいろな場所に立ってきた。

暑い日もあった。

凍えるような日もあった。

仕事へ行きたくない朝も、何度もあった。

それでも、

59歳から始めた警備員を、64歳の今もやっている。

だから少なくとも俺自身が、

「60代でも警備員として働ける」

という一つの実例ではある。

ただし「60代ならどこでも採用される」わけではない

ここは大事なので書いておく。

俺は、

「60代なら警備会社はどこでも採用してくれる」

と言うわけではない。

実際、俺自身も警備会社に落とされた経験がある。

現在の交通誘導警備をやる前には、施設警備をやっていた。

ビルなどの中で働く警備だ。

その後、別の警備会社を受けたことがある。

結果は、

不採用。

警備員は人手不足なんだから、どこでも採用されるだろう。

そんなふうに思っていたら、そうでもなかった。

落ちた俺を、別の警備会社が採用した

ところが、その後がおもしろい。

落とされた俺は、落とした警備会社から警備専門の人材会社を紹介され、そこから別の施設警備会社を紹介された。

俺を落とした警備会社と人材会社は、そのような協力関係があったようだ。

そして、紹介されたそちらでは話が進んだ。

つまり、

A社ではダメでも、B社では必要とされる。

そういうことが実際にある。

俺はほかの施設警備会社でも不採用になったことがある。

なぜ落ちたのか。

年齢だったのか。

経歴だったのか。

施設側の事情だったのか。

本当の理由は分からない。

ただ、施設警備というのは、配属先によって求める人材が違う。

高級マンション。

商業施設。

オフィスビル。

病院。

学校。

ホテル。

大型施設。

仕事内容も違えば、勤務時間も違う。

受付対応が多いところもあれば、巡回中心のところもある。

その施設の既存メンバーとの組み合わせだってあるだろう。

だから、

一社落ちたから「60代だから警備員は無理だ」と決めつける必要はない。

ここは俺自身の経験から強く言いたい。

▼私を別の警備会社に紹介してくれた人材会社▼

※コンサルティングもしてくれる親切丁寧な会社です!
 一度ご覧になってみてもいいと思います。


ゆるい、キツイ~警備会社にも「性格」がある。

今の交通誘導中心の警備会社に入ったとき、年上の先輩がこんなことを言っていた。

「うちの会社は、ゆるいから」

なるほどな、と思った。

確かに会社によって雰囲気は違う。

規則を細かく決めている会社。

身だしなみに厳しい会社。

若い人を積極的に採用する会社。

シニアが多い会社。

施設警備に強い会社。

交通誘導に強い会社。

イベント警備が多い会社。

大手企業を主要取引先にしている会社。

地域の建築会社や工事会社との付き合いが中心の会社。

同じ「警備会社」といっても、全部同じではない。

そしてクライアントによっても、求められる警備員は変わってくる。

だから60代で警備員求人を探すなら、

一社だけ受けて判断しない方がいい。

自分と相性のいい会社を探す。

これは結構重要だと思う。

60代・未経験でも始められるのか

これも心配する人が多いと思う。

「警備経験がありません」

「誘導棒なんか振ったことありません」

「60歳を過ぎて、今さら覚えられるでしょうか」

当然そう思う。

だが、警備員は現場に出る前に法定の新任教育を受ける。

基本的な法律。

警備員としての心得。

誘導の基本。

事故を防ぐための知識。

必要なことを教わってから現場へ出る。

もちろん研修を受けただけで、いきなりベテランになれるわけではない。

現場へ出れば、

「そんなの聞いてねえよ」

ということも出てくる。

俺だってそうだった。

結局は現場で覚えていく。

でも、

未経験だから応募できない仕事ではない。

むしろ未経験者を前提に募集している警備会社も多い。

60代だからこその強みもある

若さでは、若い警備員には勝てない。

これはしょうがない。

真夏の炎天下。

長時間の立哨。

重い装備。

夜勤。

体力的にきつい現場もある。

60代なら、自分の身体と相談しなければならない。

だが年齢を重ねた人間には、別の強みもある。

通行人に丁寧に説明する。

職人と余計な喧嘩をしない。

腹が立っても一度飲み込む。

現場の空気を読む。

相手によって話し方を変える。

こういう能力は、人生経験がものをいうことがある。

交通誘導警備は、

ただ赤い棒を振っていればいい仕事ではない。

人間を相手にする仕事でもある。

そこでは60年間生きてきた経験が、案外役に立つ。

ただし、60代なら「会社選び」は重要だ

俺なら、60代で初めて警備員になる人に、

「求人を見つけたらどこでもいいから応募しろ」

とは言わない。

確認した方がいいことがある。

たとえば、

勤務場所はどこなのか。

自宅からどのくらいかかるのか。

交通誘導なのか施設警備なのか。

日勤中心か夜勤中心か。

週何日から働けるのか。

現場が早く終わった場合の日給はどうなるのか。

交通費はどうなるのか。

日払いや週払いはあるのか。

シニア層は実際に働いているのか。

そして何より、

自分の体力で続けられる仕事なのか。

ここを確認する。

求人票の「シニア活躍中」という文字だけで決めない方がいい。

面接で聞けばいい。

「私くらいの年齢の人は、実際どれくらい働いていますか?」

俺なら聞く。

施設警備か、交通誘導か

60代から警備員を考える場合、この違いも知っておいた方がいい。

施設警備なら、建物の中で働ける現場もある。

受付。

巡回。

監視。

出入管理。

ただし勤務時間が長かったり、夜勤があったり、施設ごとに求められる接客や対応能力が違ったりする。

交通誘導は屋外が多い。

暑い。

寒い。

雨も降る。

現場が毎日変わることもある。

そのかわり俺の経験では、比較的いろいろな経歴・年代の人間が入ってくる。

どちらが楽とは一概に言えない。

自分にどちらが合っているか。

これが重要だ。

俺自身、施設警備を経験して、今は交通誘導をやっている。

両方やったからこそ、同じ「警備員」でもかなり違う仕事だと思っている。

「もう60だから」ではなく、「60だから探す」

60歳を過ぎると、求人を見ているだけで嫌になることがある。

年齢不問。

シニア歓迎。

そう書いてあっても、

「本当に俺でもいいのか?」

と思う。

一社落ちれば、

「やっぱり年齢か」

と思ってしまう。

俺も警備会社に落ちている。

それでも別の会社には入れた。

そして59歳で現在の会社に入り、

64歳の今も現場に立っている。

だから言える。

一社落ちただけで、自分に値段をつけるな。

会社にも相性がある。

現場にも相性がある。

警備の種類にも相性がある。

自分に合わなかった会社から断られただけかもしれない。

別の会社では、

「来週からお願いします」

と言われるかもしれない。

60代にも、警備員という選択肢はある

警備員が最高の仕事だ、と俺は言わない。

この「警備員ブルース」を読んでいる人なら分かるだろう。

俺は散々、愚痴も書いている。

辞めたいとも書いた。

しんどい現場もある。

腹の立つこともある。

それでも、

60代になってから仕事を探している人にとって、警備員は現実的な選択肢の一つだ。

これは間違いなく言える。

俺が59歳で入って、今64歳。

周りを見れば同年代がいる。

50歳なら、

「若いな」

なんて思うことさえある。

世間では60歳を過ぎると、

「もう遅い」

という空気を感じることがある。

警備の現場へ来ると、少し違う。

60代が誘導棒を振っている。

70代が制服を着ていることもある。

それぞれ事情を抱えながら働いている。

だから、

「60代の俺を雇ってくれるところなんてない」

と決めるのは、まだ早い。

一社落ちたら、次を探せ。

施設警備が合わなければ、交通誘導もある。

交通誘導が合わなければ、別の警備会社も見る。

会社が変われば、現場も変わる。

そして、自分に合う場所が見つかる可能性はある。

64歳。

今日も俺は警備服を着ている。

赤い誘導棒を持って、現場に立つ。

格好いいかどうかは知らない。

だが、

まだ働ける。

それで十分じゃないか。

60代。

まだ出番はある。

警備員という選択肢も、

ちゃんと残っている。

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個人事業企画・再起プランナー。
現在、現役警備員として働きながら、自らの再起を模索中!

元広告代理店勤め、フリーランスプランナーへ。店舗経営(DJバー)を経て、事業に失敗。

その後、地方ホテル支配人、配送、飲食、施設警備、交通誘導など、さまざまな現場仕事を経験する。

現在は交通誘導警備の現場に立ちながら、仕事の厳しさ、人間模様、収入、失敗談、そして現場で見つけた小さな希望を「警備員ブルース」に記録しています。

人生は、思いどおりにいかなくなってからも、続く。

失業した人、仕事に行くのがつらい人、60代からの働き方に迷っている人へ。成功者の上から目線では全くなく、現場で働く一人として、警備員という仕事の現実と、人生をもう一度立て直すためのヒントを届けます。

失敗しても、人生はそこで終わらない。
現場仕事を「人生の再起の入口」に変える、再起プランナーとして発信しています。

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