
「警備員なんて、誰でも受かるんじゃないの?」
そんなイメージを持っている人は、けっこう多いかもしれない。
(警備員の印象として「ただ立ってるだけ」が目につくもんね)
年齢が高くても働いている人がいる。
未経験者も多い。
求人サイトを開けば、警備員募集の広告がずらりと並んでいる。
確かに、他の職種に比べれば年齢や経験について間口の広い仕事だと思う。
だが――。
誰でも受かるわけではない。
なぜなら私自身、今の会社の警備員になる前に、
他の警備会社の面接に3社も落ちた。
警備を始めて5年。いつの間にか知らない顔ばかりになった
警備の仕事を始めて、5年がたった。
この仕事をやっていて感じるのが、人の入れ替わりの激しさである。
始めたばかりの頃は、自分より年配の警備員が結構いた。
右も左も分からない私にとって、そういうベテランは頼りになる存在だった。
ところが、一人辞め、二人辞め……。
その一方で、どんどん新しい警備員が入ってくる。
最近では現場に行って、
「誰だっけ、この人?」
と思うことが珍しくなくなってきた。
向こうもコッチを見て、
「誰だ、このオッサン?」
と思っているのかもしれない(笑)。
年配者ばかりでもない。
若い警備員も入ってくる。
つまり警備業界は、未経験者や中高年にも入口が開かれている一方、人がかなり動く業界でもある。
だから求人も多い。
では、本当に応募すれば簡単に採用されるのだろうか。
50代の終わりに、警備会社を3社受けて3社落ちた
私が現在の警備会社に入ったのは、50代の終わり頃だった。
その前にも警備会社を受けている。
1社。
不採用。
もう1社。
不採用。
そして、もう1社。
また不採用。
3社落ちた。
警備員ならすぐ採用されると思っていた人からすれば、意外かもしれない。
自身も、
「警備員でも落ちるのかよ」
と思った。
面接そのものは、ごく普通だった。
履歴書を見ながら経歴について聞かれ、仕事について説明される。
そして最後に、
「これで面接は終了です。採用の場合は3日以内に連絡します。連絡がなければ不採用とご理解ください」
というようなことを言われた。
待った。
電話は鳴らない。
つまりは不採用。
それが続いた。
なぜ俺は警備員の面接に落ちたのか
もちろん、不採用の本当の理由を会社から聞いたわけではない。
だから、ここからは推測であるが
当時のには、
「警備員を本当にやりたい」
という気持ちが、それほど強くなかった。
(というか、やりたくない!が強く、今もなお!( ´艸`))
他に仕事が見つからない。
とりあえず働かなければならない。
警備なら自分にもできるだろう。
そんな気持ちが、あったのは確か。
つまり、
消極的だった。
面接する側は、毎日のように応募者を見ている。
「この人、本当に来るかな」
「研修だけ受けて辞めないかな」
「現場にちゃんと出てくれるかな」
そんなところまで見ていたのかもしれない。
「本当はあまりやりたくないんだけどな……」という私の本音の空気が、
顔や受け答えに出ていたとしても不思議ではない。
警備員には法律上「なれない人」もいる
そして警備員の採用には、普通のアルバイトとは少し違うところがある。
警備業法によって、一定の欠格事由が定められているからだ。
代表的なものとしては、18歳未満の人などが該当する。
また、一定の刑罰を受けてから所定の期間を経過していない場合など、法律上警備業務に就けないケースもある。
つまりは、
「応募した人を会社が誰でも警備員として現場に出せる」
わけではない。
採用時に確認書類などを求められるのも、このためである。
※欠格事由の細かな条件は法改正等もあり得るため、応募時には警備会社や公的な最新情報を確認してほしい。
未経験だから不採用になるとは限らない
一方、
「警備なんてやったことがない」
という理由だけで諦める必要はない。
私だって最初は未経験だった。
交通誘導のやり方も知らなければ、誘導棒の振り方も知らない。
片側交互通行なんて、やったこともない。
それでも入った。
警備会社の求人を見ると、未経験者歓迎を掲げているところは珍しくない。
警備員として現場に出る前に受ける教育があるからである。
採用されたら、いきなり道路に放り出されるわけではない
未経験で採用されたからといって、
「はい、この誘導棒を持って。じゃあ道路に立って!」
とはならない。
警備業では、新たに警備業務に従事する人に対して必要な教育を行う仕組みが法律上定められている。
そこで警備員としての基本、事故防止、関係法令、実際の業務に必要な知識や動作などを学ぶ。
私も最初は研修からだった。
もちろん、研修を受けたから翌日から習熟したベテランになれるわけではない。
(当たり前だ~)
本当に覚えるのは現場に出てからだ。
先輩の動きを見る。
失敗する。
注意される。
またやる。
その繰り返しだ。
だから、未経験であることそのものを過度に心配する必要はないと思う。
ただしスポーツではなく、安全や人の命がかかる場合があるので、
「初心者だから」、に甘えてはいけないのは確か!
警備員の面接で大切なのは「続けられそうか」
警備会社が欲しいのは、必ずしも立派な経歴を持った人ではない。
ちょくちょく他の会社での経験者=ベテランの人が入ってきたりするが。
交通誘導なら、暑い日もある。
寒い日もある。
朝が早いことも、
現場が遠いこともある。
知らない隊員と組むこともよくある。
それでも、
時間を守る。
無断欠勤しない。
指示を聞く。
現場で最低限のコミュニケーションが取れる。
そして、ある程度続けてくれる。
こういう人の方が重要なのではないかと思う。
だから面接でも、妙に自分を大きく見せる必要はない。
「未経験ですが、仕事を覚えてきちんと働きたいです」
「分からないことは教えてもらいながら覚えます」
それくらいを自分の言葉できちんと言えれば、それでいいと思う。
少なくとも、昔の私のように、
「まあ、いやだけど、ちょっとの警備くらいなら……」
という気持ちで面接室に入るよりは、
ちょっとした覚悟があった方が、ずっといい。
これに関しては、警備には限らないけどね。
年齢が高くても、最初から諦める必要はない
警備員の求人を探している50代、60代の人にとって、一番気になるのは年齢だろう。
「この歳で採ってもらえるのか?」
私もそうだった。
実際には現場に出てみると、中高年の警備員は珍しくない。
もちろん会社や仕事内容によって採用基準は違うし、体力が必要な現場もある。
だから、
「60代なら必ず採用される」
などとは言えない。
だが逆に、
「60代だから警備員にはなれない」
とも言えない。
むしろ重要なのは、自分の年齢と体力に合った警備会社、働き方、現場を選ぶことだと思う。
なんとも、そこまでは中々わからないから、ある種、数打つこともありかな。
1社落ちても「警備員に向いていない」とは限らない
これは、3社落ちた私だから言える。
不採用になると、結構へこむ。
まして50代、60代になると、
「もう俺を雇ってくれるところなんてないのか」
と思ってしまうこともある。
だが、1社の不採用=警備員として不適格、ではない。
会社によって欲しい人材も違う。
例えば、
交通誘導を中心にしている会社。
施設警備に強い会社。
イベント警備が多い会社。
夜勤が多い会社。
シニアが多い会社。
同じ「警備会社」でも、かなり違う。
私は3社落ちた。
それでも4社目には入った。
そして気がつけば、5年も警備員をやっている。
人生というものは、よく分からないものだ。
警備は「誰でも受かる仕事」ではない。でも入口は広い
だから、
「警備員は誰でも受かりますか?」
と聞かれたら、俺ならこう答える。
いや、誰でも受かるわけじゃない。俺は3社落ちた。
でも同時に、
年齢が高くても、未経験でも、挑戦できる仕事ではある。
とも答える。
俺より後から入ってきた警備員も、ずいぶん増えた。
若い人もいる。
年配者もいる。
前職だってさまざまだ。
そして今日も、知らない顔の警備員と一緒に現場に立つ。
5年前には、私自身がその「知らない新人」だった。
そう考えると、なんだか妙なものだ。
警備員に応募してみようと思った人へ
もし今、
「自分の年齢でも働けるところはあるだろうか」
「未経験だけど警備をやってみようかな」
と思っているなら、最初から一社に決める必要はないと思う。
私自身が、3社落ちて4社目だった。
だからこそ、複数の求人を見て、給与だけでなく、
勤務地、交通費、日給保証、勤務日数、研修、現場の種類などを比べてみることをおすすめする。
➡警備員に特化した転職エージェント【セキュリティーワーク】で調べる
警備員の仕事は、会社が違えば働き方もかなり違う。
まず求人を眺めて、
「ここなら自分でも働けそうだ」
と思える会社を探す。
面接は、その次でいい。
落ちたっていい。
俺なんか、3回も落ちた。
それでも今、誘導棒を持って立っている。
人生、どこで採用されるか分からない。
それもまた――人生の波止場からの「警備員ブルース」なのである。
み~なと~、港、警備員~
ブ~~ル~ス、よ~~~~

