誰もが「金持ちになる権利」がある、というのは本当だろうか?~「確実に金持ちになる『引き寄せの法則』」ウォレス・ワトルズ著を読む

ちょっと前まで、昭和の頃までは、日本においてはお金やお金儲けの話をすることは下品である、というような風潮がありました。

しかし今、世の中がグローバルになり、海外の国でのお金持ちの方々の情報が直接てにとどくようになり、その価値観は違ってきています。中でも、アメリカの著名なコンサルタント、セミナー講師による「富を得る」という教えが、日本の根底的な価値観を変えてきています。そして「誰もがお金持ちになる権利がある」という言い方が不通になってきています。そのお金の考えに関する基礎的なことを今一度ここで踏まえてみたいと思います。

お金がなければ、幸福な人生を満喫できない。それが第一前提と考えてみる。

1860年アメリカに生まれたウォレス・ワトルズという成功哲学者の著書に「確実に金持ちになる『引き寄せの法則』」があります。

その本の中で言われていることは、人類が成長するためには「お金」が、そして「お金持ちになる」ことが必須であるという言い方をしています。

世の中には「貧しいことはいいことだ」という人が多くいることも確かである。しかし、お金がなければ、おいしいものも食べられないし、行きたいところにも行くことができない。決してお金だけがすべてではないけれど、成功した人生を歩みたいのならば、お金がないよりはあった方が圧倒的に、有利であることは確かです。

そして、自分のスキルを伸ばし、精神を高めるには、人との出会い、書物、学び、様々なものが必要となってきます。そして、それらを手に入れるには、お金が欠かせないのが事実です。

今、話しているのはこの世の中の話です。あらゆる意味で、形あるものを手に入れるには、お金が必ず必要となります。その意味で、人間として成長するための必需品、基礎となることが、確実にお金持ちになることなのです。

あらゆる意味で生命の目的は、成長してゆくことなのです。

考えてみてください。人類はどのようにして、人類として成長してきたのでしょうか?歴史学的にも、生物学的にも、一番最初の原始的なアメーバの状態から成長を遂げ、人類の前身となる類人猿となり、そこから発達して人類となり、現在の私たちとなり、そして私たち人類は、未来に向けて、また成長を遂げていくのです。

命あるものはすべて、成長し、持てる可能性を最大限に発揮する権利を生まれながらにもっています。

生きる権利とは「知性、精神、肉体」において、最高の能力を発揮するのに必要なあらゆるものを、無制限に自由に使う権利のことです。

生きる権利があるとは、言い換えれば「金持ちになる権利がある」ということです。

出典:「確実に金持ちになる『引き寄せの法則』」ウォレス・ワトルズ

命は、進歩して繁栄することを求めるのが自然である

本来、もっと恵まれた生活を楽しめるはずの人が、自らの意思でそれ以下の境遇に満足するべきではな、とウォレス・ワトルズは言う。

つまり、人が進歩し、成長するため人は、健康や、知識や、品性、美しさなど、人生を豊かにするあらゆるものを、誰もが手に入れるのが本来の姿なのだということです。

よくよく考えてみてください。例えば、ライオン、虎、猫、いろいろな動物がいますが、彼らの一匹一頭として、貧しい暮らしを求めているといえるでしょうか?善かれ悪しかれ生きるための食糧となる獲物や植物をその他を求め、それらを満足して接することにより、美しい毛並み、容姿を保っています。ましてや人類はどうでしょうか?誕生してから、様々な変遷を経て、宗教、教養、言語、哲学を生み出し、さらにはテクノロジーを発達させてきました。

これらはすべてが人類の豊かさ、と言えるでしょう。

「なりたいもの」になること、それが人生における成功

豊かに人になるには、お金が必要なのです

豊かな人とは、人生を満喫し、欲しいと願うものすべてを持っている人のことです。そして、誰でも自分の能力を最大限に伸ばしたいと思うはず。

しかし、それを実現するには、様々なものが必要になってきます。そういう必要なものを自由に変える金持ちになるための「引き寄せの法則」こそが、あらゆる知識の中で、最も重要な知識なのです。

そういうわけで、金持ちになりたいと願うことは、決して悪いことではありません。

なぜならば、それはもっと豊かで満ち足りた人生を送りたいという欲求であり、しかもそれは人類としての成長でもあるのです。逆に、豊かになりたいと思わないのは、病的とでもいえるとウォルト・ワトルズがいいます。

「肉体」「知性」「精神」を磨くという3つの目的

私たちの命には、「肉体」「知性」「精神」を磨くという3つの目的があるとウォルト・ワトルズはいいます。これらの3つには、どれが一番素晴らしいとか、尊いという違いはなく、どれも同じように大切で、3つのすべての要素がそろってはじめて完全になるということなのです。

これらの考え方は、日本の武道、武士道における「心・技・体」に近いものがあると考えられます。

精神を高めるばかりで、肉体、知性をないがしろにするような態度は、崇高な生き方ではない。

知性だけをモテめて、肉体や精神をないがしろにするのも同様です。

また肉体だけのためにいきていればどんな悲惨な結果になるか。イメージすれば様々な例があげられると思われます。

「精神・知性・肉体」の3つを開花させてこそ、真の人生を送れるというわけです。例えば、体に悪いところがあれば、本当の幸せな、満ち足りた人生は遅れませんね。同じように、精神にも同じことがいえます。

肉体・知性・精神を満たすには、豊かさが必要

肉体を満たすには、満足な食事、快適な衣服、温かい住まいが必要です。また過酷な労働に縛られず、十分な休息や娯楽の時間も必要です。

知性を満たすには、書物、学ぶ時間、知性を刺激する仲間、知的な娯楽、芸術を堪能する機会、美しいものに触れるチャンスが必要。

精神を満たすには、まず愛がなくてななりません。貧しい暮らしでは愛にかげりが出てきます。愛する人に何を与えたときにこそ、人は最大の幸せを感じます。

「与えること」=GIFTの大切さ

人が誰かに「与える」という行為は、最も愛を発露する行動ですね。

それは、モノでも、知恵でも、歌でも、いい。与えるものが何もなければ、夫(妻)、父親(母親)、市民、ひいては人間としての役目を果たすことはできません。

そのために、

人が肉体という自分の存在を謳歌し、知性を高め、精神を成長させてゆくためには、豊かでなくてはなららない。

そのために、金持ちになりたいという思いは、至極真っ当な考え方なのです。

まとめ

あなたが、確実に金持ちになりたい、と思うのならば、ウォレス・ワトルズ「確実に金持ちになる『引き寄せの法則』」を是非一度読んでみてください。

この法則は、ウォレス・ワトルズがデカルト、スピノザ、ライプニッツ、ショーペン・ハウエル、ヘーゲル、エマーソン等のヨーロッパの哲学者から学び、独自に構築した成功哲学です。この哲学は、後にナポレオン・ヒル、アンソニー・ロビンス等現代の著名な成功哲学者の原点の一つにもなっています。

何はともあれ、この本を読むことも一つの成功のための「引き寄せの法則」と考えて、まずは手に取ってみてはいかがでしょうか?

全体の参考文献:確実に金持ちになる「引き寄せの法則」 (知的生きかた文庫)


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