警備員ブルース|人生の波止場から響くもの

警備員になろうと思ったら、まず読んでください。 現場で出会った人間たち。実体験者が本音で語る警備員のリアル。

警備員の100日物語

【警備員物語16】飲みすぎるとトイレ、飲まないと熱中症――警備員最大のジレンマ

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前回、『コンビニのトイレが警備員を救う』という記事を書いた。

書きながら気づいたことがある。

警備員にとってトイレは、単なるトイレではない。

命を守る場所なのである。

「トイレの話ばかりで何を書いているんだ。」

そう思う人もいるかもしれない。

だが、現場に立っている警備員なら、きっと笑いながらうなずくはずだ。

「ああ、それが一番困るんだよ。」

と。

飲めと言われる。でも飲みすぎると困る

夏になると、現場では必ず言われる。

「水分をしっかり取ってください。」

これは本当に正しい。

熱中症は命にかかわる。

だから水を飲む。

塩分も補給する。

スポーツドリンクも飲む。

OS-1を持ち歩く人もいる。

ところが、飲めば飲むほど、今度は別の問題がやってくる。

トイレである。

これが警備員最大のジレンマだ。

飲まなければ熱中症。

飲みすぎればトイレ。

どちらも我慢すると危ない。

現場では、この難しいバランスを毎日考えながら仕事をしている。

「しょんべん爆発しそうだぁ!」

そういえば、ラジオ平さんと初めて会った日のことを思い出した。

彼は現場へ来るなり、大声で叫んだ。

「しょんべん爆発しそうだぁぁぁ!」

朝から現場は大笑いだった。

本人は真剣だったのだろう。

でも、警備員という仕事を知っている人なら、その気持ちはよく分かる。

笑い話のようで、笑えない。

「あと十分。」

「交代まで待って。」

そんな時間が、とてつもなく長く感じることがある。

女性警備員はもっと大変だ

考えてみると、この問題は女性警備員にとって、さらに深刻ではないだろうか。

男性なら、もちろん許されることではないが、人里離れた山林や誰もいない場所では、やむを得ない状況に追い込まれることもある。

実は私も、造園会社の仕事で原生林のような場所へ入ったことがある。

周囲にはトイレが一つもない。

見渡す限り木々ばかり。

そんな場所で、一日中仕事をする。

……ここから先は、あまり大きな声では言えない。

人間、生理現象には勝てない。

本当にどうしようもない状況では、誰にも迷惑をかけないよう細心の注意を払いながら、自然に助けてもらったこともある。

一般道路の工事でも、近くにトイレが見つからず、交代もできない現場では、「どうしていたんだろう」と思い返す日がある。

もちろん、どんな場所でも許される話ではない。

だからこそ、トイレがある現場は、それだけでありがたいのだ。

一方、女性警備員には、そのような選択肢はほとんどない。

だから私は、女性隊員を見るたびに思う。

「本当に大変な仕事だな。」

と。

「警備員とトイレ」という本が書けそうだ

最近、本気で思う。

このブログのタイトルを、

『警備員とトイレ』

に変えてしまおうか、と。

もちろん冗談である。

いや、半分は本気かもしれない。

それくらい、この問題は現場では重要なのだ。

警備員同士で集まると、

「あそこの現場はトイレが近い。」

「公園がある。」

「コンビニがある。」

そんな情報交換が、ごく自然に始まる。

一般の人から見れば、何とも地味な会話だろう。

しかし私たちには、現場情報と同じくらい価値がある。

警備員だけじゃない

もちろん、この苦労は警備員だけのものではない。

土木作業員。

電気工事の職人さん。

造園屋さん。

配送ドライバー。

営業で一日中外を回る人。

みんな、それぞれトイレ問題を抱えながら働いている。

街を支えている人ほど、実は街のトイレに支えられている。

そんな皮肉もある。

現場のリアルは、まだまだある

警備員という仕事は、「立っているだけ」と言われることがある。

でも、現場で毎日考えていることは実に人間くさい。

水を飲むか。

我慢するか。

トイレはどこか。

休憩はいつか。

暑さは大丈夫か。

雨は降るか。

そんな小さなことの積み重ねが、一日の安全につながっている。

たぶん、このブログでは、まだまだトイレの話が出てくるだろう。

「またトイレか。」

そう思われるかもしれない。

でも、それが警備員のリアルなのだ。

華やかな武勇伝ではない。

人間なら誰もが避けて通れない、生理現象との戦い。

そこにもまた、警備員という仕事の現実がある。

そして私は今日も、現場へ向かう前に水筒を手にしながら考える。

飲まないと熱中症。

飲みすぎるとトイレ。

この終わりのないジレンマと付き合うことも、警備員という仕事の一部なのだ。

-警備員の100日物語

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広告系プランナー、フリープランナーを経て店舗経営に挑戦するも失敗。
その後、地方ホテル支配人、配送ドライバー、飲食、施設警備、交通誘導など、さまざまな現場仕事を経験。
現在は警備の現場に立ちながら、警備員や現場仕事を人生の再起の入口として発信しています。
成功談だけではなく、落ちた側・働く側のリアルを知る者として、
再起を応援する「再起プランナー」として発信中。

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