睡眠のメカニズムをあなどるなかれ!

日本人の睡眠時間は年々減ってきており、総務省の2006年社会生活基本調査によると、日本人の睡眠時間が過去20年で最短になったという結果が出ています。

特に春先と秋の気候の変化の時期は、職場の人事異動などで、何かとストレスがかかりやすく睡眠不足にもなりがちですね。

こんな時期こそ、十分な睡眠をとって明日に備えたいところですね。

日本人の5人に1人が、自分の睡眠に対して不満を感じているという。

人生という時間の3分の1を占めるといわれるのが睡眠。

一口に睡眠といっても2つあります。

大脳を休ませるための睡眠と、

体を休ませるための睡眠、

それぞれ「ノンレム睡眠」「レム睡眠」といいます。

眠っている間、この2つの睡眠パターンが一組となり、一晩に3~5回繰り返されることになります。

眠りはじめに多いのはノンレム睡眠。

体はまず、一日フルに働いた大脳を休ませ、血圧や心拍数が下がります。

イビキをかくのもこの時間帯です。

やがてレム睡眠が多くなります。

このレム睡眠の間は、眼球が速く動くのが特徴です。

レム=R(rapid)E(eye)M(movement)睡眠と呼ばれるのはそのためです。

レム催眠は、ノンレム睡眠とは対照的に、

血圧や心拍数は上昇しますが、体の疲れをとるため、筋肉は完全にリラックスします。

そして、夢を見るのはレム睡眠中なのです。

睡眠中には、これら以外にも重要な働きがある。

それは成長ホルモンが出ること。

古くから、“寝る子は育つ”、といわれるのは、

眠っている間にこの成長ホルモンが出て、成長が促されるためなのです。

成長ホルモンは、眠ってから最初の一番深い眠りに入ったときに最も多く分泌されます。

睡眠不足が続くと、メタボリック症候群の仲間入り?

十分に眠れなかった翌朝、寝覚めが悪く、日中も時々眠気に襲われる。

仕事中においても集中力や記憶力が低下し、そのため作業効率が落ちてしまうということは、

誰でも多かれ少なかれ経験があると思います。

睡眠不足が肥満につながる

近年の研究では、睡眠不足が肥満につながるということもわかってきています。

米国の著名なコロンビア大学の大学の研究によると、睡眠時間が1日5時間の場合、

7~9時間に比べ肥満率が50%も高くなるといわれています。

さらに、米国シカゴ大学からは、睡眠不足だとインスリンの感受性が低下し、

糖尿病のリスクが高まると報告されています。

「睡眠不足」、そうそうとあなどってはいられませんね。


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