AIは建築現場に似ている
毎日、建築現場で警備をしていて気づいたことがある。
AIの仕事は、建築工事によく似ている。
まず、土木工事がある。
地面を掘り、基礎をつくり、見えない部分を固める。この工程は、AIでいえば情報収集や設計、プロンプトづくりにあたる。
次に、建前や棟上げ。
資材が次々と運ばれ、クレーンが動き、多くの作業員が一気に組み上げていく。AIも同じだ。集めた情報を組み立て、文章や企画や画像という形にしていく。スピードが命の工程だ。
そして最後は仕上げ。
ここで職人が入る。
クロスを貼る人、左官、塗装、設備、大工。それぞれが細部を磨き、建物の価値を決める。
AIも同じだ。
最後に人間の感性が入る。
「この一文はいらない。」
「ここはもっと泣ける。」
「この言葉なら読者の胸に届く。」
そこは、まだ人間の仕事だ。
私は警備員として現場の入口に立っている。
だが、毎日見ている建築現場は、AI時代の働き方そのものを教えてくれている。
AIは職人をなくす道具ではない。
むしろ、本当に価値のある「職人仕事」を際立たせる道具なのだ。
これからは、AIを使える人が生き残るのではない。
AIで土台をつくり、最後は自分の人生と経験で仕上げられる人が、生き残る。
建築現場で警備をしながら、私はそんなことを考えている。