警備員ブルース日誌

警備員マウント合戦|「俺は20年やってる」が自慢になる世界

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警備員業界にある「何年やってる」マウント

警備員の世界には、不思議なマウントが存在する。

「俺は5年やってる」

「俺は10年だ」

「20年だぞ」

新人が入ってくると、そんな会話が始まる。

もちろん長年続けてきたこと自体は立派なことだ。

雨の日も風の日も現場に立ち、暑さ寒さに耐え、事故もなく勤務を続けてきた。

それは簡単なことではない。

だが、その「何年やっている」が、いつの間にか自慢話になってしまうことがある。

私はいつも少し不思議に思う。

それは本当に自慢になることなのだろうか。

長く続ければ偉いのか

警備員という仕事は、経験が大切な仕事である。

現場の勘。

交通誘導のタイミング。

工事会社との付き合い方。

クレーム対応。

新人には分からないことがたくさんある。

だから経験者が重宝されるのは当然だ。

しかし、長くやっていることと成長していることは別問題である。

5年やっていても毎日同じことを繰り返している人もいる。

逆に半年でも熱心に学び、資格を取り、周囲から信頼される人もいる。

年数だけで人間の価値は決まらない。

これは警備業界に限らない話だろう。

新人警備員は肩身が狭い

新人時代を思い出す。

右も左も分からない。

誘導棒の振り方もぎこちない。

先輩から怒られる。

現場監督にも怒られる。

通行人にも怒られる。

そんな時に、

「俺なんか20年やってるからな」

と言われても、正直励みにはならない。

むしろ、

「じゃあ俺も20年やらないと認められないのか」

と思ってしまう。

新人に必要なのは年数自慢ではなく、

「最初はみんなできなかった」

という言葉だ。

それだけで救われる。

20年続けることの意味

一方で、20年続けた人を否定するつもりはない。

警備員を20年続けるのは大変なことだ。

体力もいる。

人間関係もある。

会社も変わる。

現場も変わる。

景気も変わる。

その中で生き残ったことは立派である。

問題なのは、その経験を後輩のために使うか、自慢のために使うかだ。

経験は勲章ではない。

経験は財産だ。

財産は見せびらかすものではなく、人に役立てるものだと思う。

警備員のキャリアは年数では測れない

警備員のキャリアを考える時、私は最近別のことを考えるようになった。

「何年やったか」

ではなく、

「その間に何を学んだか」

である。

人との接し方を学んだ。

忍耐を学んだ。

危険予知を学んだ。

社会の裏側を見た。

人生の様々な人間を見た。

もしそういうものを得ているなら、その年月には意味がある。

だが、

ただ漫然と立っていただけならどうだろう。

10年でも20年でも同じ場所をぐるぐる回っているだけかもしれない。

警備員ブルース

私は警備員を三度やっている。

20代。

50代。

そして60代の今。

正直に言えば、警備員になった時、

「人生終わったな」

と思ったこともある。

だが最近は少し違う。

警備員という仕事を通じて、人間を見ている。

現場監督。

職人。

通行人。

新人。

ベテラン。

そこには人生そのものがある。

だから私は思う。

「俺は20年やってる」

よりも、

「20年やって何を見てきたか」

のほうが面白い。

警備員の価値は年数ではない。

何年立ったかではなく、その場所から何を見たか。

そこに本当のキャリアがあるのではないだろうか。

-警備員ブルース日誌

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広告系プランナー、フリープランナーを経て店舗経営に挑戦するも失敗。
その後、地方ホテル支配人、配送ドライバー、飲食、施設警備、交通誘導など、さまざまな現場仕事を経験。
現在は警備の現場に立ちながら、警備員や現場仕事を人生の再起の入口として発信しています。
成功談だけではなく、落ちた側・働く側のリアルを知る者として、
再起を応援する「再起プランナー」として発信中。

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